メールフィルタ設定で拒絶のエラー応答を返さないで受信メールを廃棄するには

メールフィルタ設定を使ってLevel:110やLevel:100を指定することによって受領を拒絶した場合、送信元MTAに対して「552 5.7.1 Requested mail action aborted: caught by the filter setting.」の500番台の拒絶エラー応答を返す動きになります。

これに対して、拒絶のエラー応答を返さないで受信メールを廃棄するには、Level:5xx を指定し、"Forward:"の後に指定するべきメールアドレスを未記入(空白)にする方法が使えます。これは、Sendmail にある DISCARD 設定のような、エラー応答を返さないで受信メールを破棄する設定とほぼ同様になります。"Forward:"で指定すべきアドレスを空白にしてやれば、受信した後、フォワード先の指定がないため、メールはそのまま自然消滅します。拒絶のエラー応答は、送信元に返されることはありません。また、転送できなかったエラーも返されることはありません。また、フォワードするときに送信リトライもされませんので、負荷の面でも心配はないと考えます。
例)ヘッダFrom:にドメイン abcdefg.jp を含んだメールアドレスを語ってメールが来た場合、拒絶のエラー応答を返さずに受信メールを廃棄、合わせて viruslogフォルダにメールデータを保管する設定
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Virus:Discard
From:@abcdefg.jp
Level:510
Forward:
VirusEnd:
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ただし、上記のようにメールフィルタ機能においての From: の条件指定は、ヘッダレベルの判定によります。ヘッダFromの詐称が常態として行われるようなメールには効力を発揮しないので、注意してください。いわゆる迷惑メールではヘッダFromの詐称は当然行われてきますし、通常のメーラーによる送信でもヘッダFromの詐称は簡単にできます。

より厳しくセキュアレベルを高めて判断することが必要なときは、エンベロープレベルの判定を行います。エンベロープFROMによる判定を行いたいときには、個々のアカウント単位で【effect.dat】を指定できる機能が追加されています。なお、個人アカウント単位での【effect.dat】で、false指定によって接続を拒否した場合は、500番台の拒絶の応答エラーが返されます。

(関連FAQ)
個人アカウント単位で【effect.dat】を有効にするには