「SMTPゲートウェイ」項目に指定されたサーバにフォワード送信する際、20230426差分以降はスレッドを分けずに送信する仕様に変更されました new!

「基本設定」画面には「SMTPゲートウェイ」項目欄があります。この「SMTPゲートウェイ」項目は、アウトバウンド時の送信フォワード先として特定のSMTPゲートウェイなどの上位サーバがある場合に指定しておく個所です。
epstdd サービスのこれまでのバージョンでは、「SMTPゲートウェイ」項目で設定した上位サーバ宛にフォワードする時点で、異なるドメイン毎にセッション発生させ、1通ずつバラバラにしてフォワード送信するのがデフォルトの動作内容でした。
具体例をあげると、ユーザーのメーラーから1通のメールを作成し、複数ドメイン混在の宛先で同報送信依頼をした場合、「基本設定」画面にある「SMTPゲートウェイ」項目で設定した上位サーバ宛に送信される時に、異なるドメイン毎にセッションを生成、1通ずつバラバラにしてフォワード送信するのがこれまでの仕様です。つまり、1通メールでも上位サーバにフォワードされるときにセッションごとにバラバラにされます。これが E-Postシリーズ製品のこれまでの仕様でした。
ちなみに内側のメールサーバとして E-Post Mail Server、上位のSMTPゲートウェイサーバとして E-Post SMTP Server で構成しているとき、1通のメールでも異なるドメインが混在している同報通信の場合、内側のメールサーバから上位のSMTPゲートウェイサーバへフォワード送信される際にセッションごとにバラバラにされることにより、オプション製品である E-Post LGWAN option を E-Post SMTP Server に組み込んでいる構成では、特に有用な仕様として利用されてきました。

こうしたこれまでの仕様に関して、20230426差分以降の最新差分アップデート適用で提供される epstdd v5.10以降、仕様が変更され、1通ずつバラバラでフォワード送信せずまとめてフォワード送信させる動きがデフォルトに変更されました。レジストリ値をとくに作成していないときは、セッション分離しないで1つにまとめてフォワード送信されるデフォルト値が適用されます。
20230426差分以降の最新差分アップデート適用後も、「SMTPゲートウェイ」項目欄にゲートウェイ先が明記されているときに、従来通りセッションごとにバラバラにしてフォワード送信させたい場合は、下記設定ファイルを作成・編集、値に 0 を入力、epstdd サービスを再起動させます。内側のメールサーバから上位のSMTPゲートウェイサーバに「SMTPゲートウェイ」項目指定で送信フォワードさせているときに、特に E-Post SMTP Server に E-Post LGWAN option を組み込んでいる構成では、内側のメールサーバ E-Post Mail Server について、この設定を差分適用後には必ずしておいてください。

一方で「SMTPゲートウェイ」項目欄にゲートウェイ先が明記されているときに、セッション分離しないで1つにまとめてフォワード送信させたい場合は、レジストリ項目の値に 1 を入力、epstdd サービスを再起動させます。
[メール作業フォルダ] (既定値 /var/spool/epms/)
 →reg
  →epost
   →ims
    →EPST5DS
     →IncludeForward.1 (DWORD)
      1:セッション分離しない 0:セッション分離する(デフォルト=1)
     ※epstdd v5.10以降のみこのレジストリ項目が有効。
     ※設定を変更した際は、epstdd の再起動が必要。
設定値が有効な必要条件は「SMTPゲートウェイ」項目で上位サーバが一つ指定されている場合です。「テーブル編集」【gateway.dat】で記述されている場合には使えませんのでご注意ください。