senderlog にscrambleRCP()の行がたくさん出力されているのは

環境によっては、配送時の詳細ログ(senderlog)に次のようなscrambleRCP()行がたくさん出力されていることがあります。scrambleRCP() の行がたくさん出力されているときには、次のように解釈してください。ちなみに、この例での後半、thread (30)は、マルチスレッド数の実行状態"30"を表しています。
scrambleRCP() / thread (30).
まずメール送信時の基本的なしくみとしては、EPSTRS(SMTP受信サービス)による受領と、EPSTDS(SMTP配送サービス)による配送の2段階で行われます。
EPSTRS(SMTP受信サービス)による受領プロセスの完了後、メールキューフォルダであるincomingフォルダへ配送対象となるファイル(拡張子.MSGと拡張子.RCPのファイル)が生成・保存されていきます。このとき、ファイル生成・保存がスピーディに行われるかどうかは、マシンスペックおよびディスク性能の違い、何らかの影響による負荷など、環境によって大きく変わります。
その後、EPSTDS(SMTP配送サービス)が、メールキューフォルダであるincomingフォルダの内容を走査しますが、配送対象となるファイル(拡張子.MSGと拡張子.RCPのファイル)がその時点で生成・保存されているかどうかは、走査するタイミングによってもさらに異なります。

一般的に言って、良好なマシンスペックおよびディスク性能の環境では、ファイルが生成・保存されていれば、対象ファイルの送信処理がすぐ開始されます。
ところが、マシンスペックおよびディスク性能が劣ったり、何らかの影響によるファイルI/Oなどの負荷が高くなっているような環境では、生成・保存が完了されていないケースが起こり得ます。このようなとき、ファイルが見つからない状態として扱われ、scrambleRCP() の行を出力、空回りをする記録が行われます。ただし、この時点でファイルが見つからなくとも、その後にファイルが生成・保存されていれば、次の送信サイクルで、送信処理が行われます。
つまり、性能的に劣ったり何らかの影響によるファイルI/Oなどの負荷が高くなっている環境で、scrambleRCP()行がたくさん出力されることはありますが、その後の送信サイクルで問題なく送信が行われますので、これ自体が特に問題があるというわけではありません。