senderlogに送信リトライのたび"socket error code=10060"のエラーが記録される場合

senderlogに送信リトライのたび、"socket error code=10060"のWINSOCKのエラーコードが記録されている場合、接続要求がタイムアウトして回線が切断されたことを意味します。

[B0002570388] ConnectHost: winsock connect failed. (socket error code=10060)
        :
[B0002570388-R0001] ConnectHost: winsock connect failed. (socket error code=10060)
        :
[B0002570388-R0002] ConnectHost: winsock connect failed. (socket error code=10060)


この原因としてはいくつか考えられますが、下記の点について問題がないかどうか調べてください。
  1. E-Postが参照する次のDNSサーバの設定内容が正しいかどうかを調べてください。また設定されているDNSサーバの動作状況はどうかも改めて確認してください。
    下記のDNSサーバ設定が正しいかどうかを調べます。
    E-Post Mail Server/E-Post SMTP Serverシリーズでは、リトライ毎に、MXレコード1→MXレコード2→Aレコードと順番に参照しますので、両方のDNSサーバー項目が正しく設定されていることを前提にしています。

  2. 設定されているDNSサーバは送信先であるドメイン名のMXレコードを正しくキャッシュしていて、かつ名前解決ができるようになっているか確認してください。
    設定されているDNSサーバの動作状況を調べるには、E-Postがインストールされたマシンからコマンドプロンプトを開き、nslookupコマンドで確認します。送信先ドメインの応答がされればDNSは正しく参照されていますが、名前解決ができなければDNSを参照できないか設定に問題があります。
    (太字部分をユーザーが入力 abcd.ne.jpは架空のドメイン)
    nslookup [Enter] 
    Default Server: ns.xxx.co.jp
    Address: xxx.xxx.xxx.xxx
    set type=mx [Enter]
    abcd.ne.jp [Enter]

    Server: ns.xxx.co.jp
    Address: xxx.xxx.xxx.xxx

    abcd.ne.jp MX preference = 5, mail exchanger = mail.abcd.ne.jp
        :
    exit [Enter]

    nslookup type=mx abcd.ne.jp [Enter] と一度に引数付きで入力することも可能。

  3. 確認できた送信先ドメインのMXレコード宛にE-PostがインストールされたマシンからtelnetコマンドでSMTPポートへ直接接続できるか試します。
    接続できず、何の応答もないときは、相手側サーバーまたは到達するまでの経路上に問題があります。たとえば経路上にあるファイヤウォールなどを調べることが必要です。

    (太字部分をユーザーが入力 abcd.ne.jpは架空のドメイン)
    telnet mail.abcd.ne.jp smtp [Enter]
    220 OK 

    quit [Enter]
    221 abcd.ne.jp Service closing transmission channel

    ※応答メッセージに長短があったり、メッセージの文言は相手のメールサーバ種類や設定状況によって一律ではありません。ただし、RFCで規定された応答コードについては、どのようなサーバでも原則は同じです。
    ※OP25Bを実施している回線上のクライアントマシンからは、原理上、SMTPの25番ポートではつながりません。OP25Bが実施されていない回線上のメールサーバマシンから、接続できるかどうかを試すようにしてください。

  4. ここで該当する問題がないようであれば、下記記事も参照してください。
(関連FAQ)
外部へメールが配送がされない
WINSOCKエラーコード表
senderlogにデータ送信途中で"socket error code=10054"や"=10053"のようにWINSOCKのエラーコードが記録される場合