IMAP対応Webメール[1]: RainLoop でユーザーログインが失敗する場合

Webメールの RainLoop では、SMTP認証を実施しないアカウントでのユーザーログインを行う場合、ユーザーログイン時の認証が初期状態で "PLAIN" を優先してログインしているようで、そのことが原因で失敗するケースがあるようです。以下のどちらかの設定を試してください。

1.SMTP認証を実施しないままの場合はアカウント単位で「SMTP-AUTH & APOPを使用する」をオンにする

SMTP認証を実施しない非認証有効のままの場合は、Account Managerから開いたアカウント単位で「SMTP-AUTH & APOPを使用する」をオンにします。その後、表示される「認証ファイルの設定」ダイアログボックスからパスワードを入力します。
「SMTP-AUTH & APOPを使用する」設定がオンになることで、該当ユーザーのメールボックス内に認証ファイルである "apop.dat" が生成されます。それを使って "PLAIN" 認証でのログインが可能になります。

2.IMAP4サービスのレジストリ ImapAuthType を作成し "LOGIN" を記述する

特に最新差分アップデート適用後、EPSTIMAP4S v4.58以降になってそのような事態になったと思われるときは、以下の設定を明示的に行って試してください。
下記レジストリ位置に ImapAuthType を文字列で定義して作成、セットする値として "LOGIN" のみを記述、その後 EPSTIMAP4S サービスを再起動します。
WebメールのRainLoopは初期状態でSMTP認証を実施しないアカウントでのユーザーログインを行う場合、"PLAIN" を優先してログインし失敗するようです。セットする値として "LOGIN" を明示的に記述することにより、"PLAIN" を禁止して従来バージョンと同等の状態でログインを許可する方法となります。ユーザーログインが失敗してうまく行かない場合は試してください。

HKEY_LOCAL_MACHINE
 →SYSTEM
  →CurrentControlSet
   →Services
    →EPSTIMAP4S
     →ImapAuthType [CAPABILITY 命令で応答する認証方法の制限指定]
     (文字列) Default "CRAM-MD5,LOGIN,PLAIN" → "LOGIN" のみを記述

上記の設定の意図を説明すると、このレジストリのデフォルト値が EPSTIMAP4S モジュールのバージョンによって変更されたという経緯があります。
デフォルト:CRAM-MD5,LOGIN (EPSTIMAP4S v4.30〜v4.57)
デフォルト:CRAM-MD5,LOGIN,PLAIN (EPSTIMAP4S v4.58〜)
つまり、v4.57以前は "CRAM-MD5,LOGIN" だけで "PLAIN" がありませんでした。一方でv4.58以降は "CRAM-MD5,LOGIN,PLAIN" と "PLAIN" が加わっています。