senderlogに接続先からE-Postでない500番台のエラー応答が記録されていた new!

配送がうまくいかなかったメールの原因を調べるために、SMTP配送詳細ログ(senderlog)を調べたところ、「535 authentication failed (#5.7.1)」というE-Postでない500番台のエラー応答が記録されていたという問い合わせが寄せられました。

senderlogに記録されていると報告されたこの「535 authentication failed (#5.7.1)」のエラー応答は、応答コード書式自体がE-Postのものとはまったく異なり、E-Postから発行されたものではありません。経路上にある装置かソフトウェアかに含まれる、別のSMTPという可能性が高いです。
エラー応答コード500番台は"永続的拒絶"の意味を表すことがRFCによって規定されていますが、細かい部分、エラー応答メッセージやエラーコードの表現は各社製品によって、少しずつ異なります。E-Postのepstrdサービスが応答するエラー応答一覧は、下の記事の通りです。もしもE-Postのepstrdサービス(SMTP受信サービス)がSMTP認証関連で応答するエラー応答だとすれば、"535 5.7.0 Authentication failed."が正しい書式です。
また、SMTP認証関連では、SMTP AUTHあり/なしで接続したときの動作とそのときの応答メッセージとコードについては、もう一つの記事で詳しく解説しております。
(関連FAQ)
epstrd(SMTPレシーバー)応答コード
SMTP AUTHあり/なしで接続したときの動作とメッセージについて

E-PostのepstrdサービスがSMTP AUTHに関して"535 5.7.0 Authentication failed." を返しているか、返していないかを確認するには、SMTP詳細受信ログ(receivelog)でチェックします。receivelogを取得するには手動でフォルダ作成する作業が必要です。次の記事を参照してください。
(関連FAQ)
SMTP受信詳細ログ(receivelog)について

そもそもの考え方として、SMTP配送詳細ログ(senderlog)は、自律的なサービスであるE-Postのepstddサービス(SMTP配送サービス)自体の処理内容や挙動が逐一記録されるとともに、送信先相手と接続し、応答内容に応じて配送処理を行う記録がされます。つまり、senderlog中に記録される400番台の一時的拒絶応答や500番台の永続的拒絶応答のほとんどが送信先(接続先)からのエラー応答と考えてよいです。
ですから、senderlogに記録されているという「535 authentication failed (#5.7.1)」という500番台のエラー応答は、経路上にある接続相手からのものと考えるべきです。それには接続相手がE-Postであるケースも含みます。ただし、接続先が途中で一方的に切断したり、回線状態により切断されたりした場合は、相手からのエラー応答コードが何もありませんので、下記記事のようにepstddサービス自体が400番台のエラー応答として自動生成・記録することもあります。
(関連FAQ)
senderlogに"451 Requested action aborted: error in processing. (code=0/0)"が記録される場合の対処策
senderlog に"421 Service Temporarily Unavailable"と"451 Requested action aborted: error in processing. (code=0/0)"が記録される理由について