ドメインコントローラにメールサーバを同居させる場合は「Windowsのローカルアカウントと連携させたい」を選択する new!

Active Directoryのドメインコントローラ自体にメールサーバをインストールするときは、「簡単セットアップ」(設定ウィザード)のステップ1の画面で、「Windowsのアクティブディレクトリ(AD)のアカウントと連携させたい」を選択せずに、「Windows ローカルアカウントと連携させたい」を選択して設定するようにします。

実際の簡単セットアップの選択画面では、ややもすれば Active Directoryのドメインコントローラを参照すればよいのだと考え、「Windowsのアクティブディレクトリ(AD)のアカウントと連携させたい」を選択しがちになりますが、これを選択すると、自身がメンバーサーバであると誤解して外部にADを探しに行ってしまいます。場合によっては通信で10秒以上時間がかかってしまうことになるため、大きなロスにつながります。
このような設定をしている場合、receivelogに下記のエラーが記録されます。
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                      ※(Windowsドメイン / 連携ユーザー)
                             ↓  ↓
[03/Jul/2024:11:46:11], 00000000, NetGetAnyDCName(EPT / user1) = ERROR_NO_SUCH_DOMAIN
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上記の記録がされているのは、ウィザードで「Windowsのローカルアカウントと連携させたい」を選択しているケース、前提としてドメインコントローラにメールサーバを同居させている環境でありながら、E-Post Mail Controlの「ドメイン管理」タブ画面にある「所属ドメインのアカウントを使用する」の設定項目が「空白でない」場合の状態でサービスが動いていることを示します。

こうした問題を防止したり避けるには、下記の通り設定作業を進めてください。

1.ウィザードでこれから設定する場合
上記のように、「簡単セットアップ」(設定ウィザード)のステップ1の画面で、「Windowsのローカルアカウントと連携させたい」を選択してください。

2.ドメインコントローラとメールサーバを同居させ、既に「Windowsのアクティブディレクトリ(AD)のアカウントと連携させたい」を選択して設定した場合
既にウィザード画面で「Windowsのアクティブディレクトリ(AD)のアカウントと連携させたい」で進めてしまった場合は、E-Post Mail Control画面の「ドメイン管理」タブにある「所属ドメインのアカウントを使用する」設定を"空白"にすることで、上記の二番目の「Windowsのローカルアカウントと連携させたい」設定を選択した場合と同等扱いになります。
その結果、通信の時間は1秒ほどに短縮されます。ウィザードを再度走らせて再設定する必要はありません。この設定を行った場合は、まず E-Post Mail Control画面の「適用」「OK」ボタンをクリックし、Mail Control画面を開き直してから、全サービスの再起動を行ってください。

さらに、以下にあげたFAQ記事についても、設定済みか確認してください。特に自ドメインについてhostsファイルに記述しているか確認し、まだ hostsファイルに何も記述していないようであれば、記述するようにしてください。

(関連FAQ)
Active Directory連携をしているせいか小さなメールでも送信完了まで約10秒かかってしまう
クライアントからのメール送信が遅いケースとhostsファイルの必要性
hostsファイル記述の必要性と有用性について