メールボックス保管サイズ制限を E-Postの標準機能を使わず、OS側のハードクオータ設定で行うことは危険で要注意

メールボックス保管サイズ制限について E-Postの標準機能を使わず、OS側のハードクオータ設定で行って替わりに処理させることは、きわめて危険であることから、要注意事項として説明します。
OS側のクオータ設定によるサイズ制限が各ユーザーのメールボックスフォルダに設けられた環境については、E-Postシリーズでは想定外のため、動作は一切保証できません。特にハードクオータ設定を任意のフォルダに対して行った場合、ファイルサイズを超えた場合に OS側でシステム的に処理が止められることになりますが、E-Postの全サービス、SMTP受信サービス・SMTP配送サービス・POP3サービス・IMAP4サービスは、そのような状況下での動作を想定しておりません。そのため、要注意事項としてハードクオータ設定をしないようにしてください。

万が一、ハードクオータ設定を各アカウントのIMAP4用のメールボックスフォルダ(※1)に設定した場合は、IMAP4サービスがフォルダ書き込みできないことによりIMAP4受信が止まるなどIMAP4サービス(epstimap4d)への悪影響があることが確認されています。
・SELECT INBOX命令を出した状態=「Outlookでは受信トレイを選択した状態」から処理が進まない
・制限にひっかかっていない他アカウントの処理も進まない etc.
(※1)IMAP4プロトコルで管理されるメールボックスフォルダ
・「共通ボックス(区別しない)」方式の場合
 /var/spool/epms/inbox/[ユーザ名]/INBOX/
・「接続ドメイン/IPで区別する」方式の場合
 /var/spool/epms/inbox/[ドメイン名]/[ユーザ名]/INBOX/
また万が一、ハードクオータ設定を各アカウントのPOP用のメールボックスフォルダ(※2)=IMAP4と併用するルートのフォルダに設定した場合は、各サービスがフォルダ書き込みできない危険性が増えます。SMTP配送サービス(epstdd)がフォルダ書き込みできないことによる悪影響が考えられ、メール消失の可能性があり得ます。加えてさらにPOP3受信やIMAP4受信が止まるなどのPOP3サービス(epstpop3d)・IMAP4サービス(epstimap4d)への悪影響が考えられます。
(※2)POP3プロトコルで管理される通常のメールボックスフォルダ=IMAP4と併用するルートのフォルダ
・「共通ボックス(区別しない)」方式の場合
 /var/spool/epms/inbox/[ユーザ名]/
・「接続ドメイン/IPで区別する」方式の場合
 /var/spool/epms/inbox/[ドメイン名]/[ユーザ名]/

メールボックスサイズ保管制限については、E-Postで設定できるようになっていますので、そちらをご利用いただくようお薦めします。

(関連FAQ)
メールボックスの保管サイズ制限について
メールボックスの保管サイズ制限の対象外となるメール
メールボックスの保管サイズ制限の上限値について
メールボックス保管サイズ制限値になったときのエラー応答メッセージについて
POP3/IMAP4併用のアカウントでのメールボックスの保管サイズ制限について