04.E-Post Mail Serverのローカルメール配信形式

E-Post Mail Serverでは、ローカルホストへのメール配信として以下の2つの形式を使用することができる。

  • メール保存領域内のユーザ別メールボックス
  • ホームディレクトリ内のメールボックス

E-Post Mail Serverのデフォルト設定 C:\mail\%USERNAME% の指定では、メール保存領域であるメールボックスとして、各ユーザごとのメールボックスフォルダが作成される。その中にメールデータが格納されていく。セットアップ時に次のどちらかの方式を選択することになる。

〔「共通メールボックス」方式の場合〕
 C:\mail\inbox\<user dir>

〔「接続ドメイン/IPで区別する」方式の場合〕
 C:\mail\inbox\<domain dir>\<user dir>

※標準的なインストールでは、こちらの方式がデフォルトで選択される。「接続ドメイン/IPで区別する」方式を使えば完全なマルチドメインにも対応が可能だ。

ここでのメールデータ形式は、Sendmail等で標準的に利用される /var/spool/mail の保存形式と同類である。
つまり、E-Post Mail Server での設定で、メールボックスの保存形式を C:\var\spool\mail\%USERNAME% とすると、Sendmailのメールボックス形式が仮にメールボックス形式の場合、メールボックス用のファイルを1メール単位に分割する必要がある一方で、Mail Dir形式(1メール=1ファイルの形式)であれば、各メールボックスのファイルの拡張子を".MSG"に単純リネームしてやることで、E-Post Mail Server が管理できるようになる。

その他、ユーザーホームディレクトリ別のメールボックス、各ユーザのホームディレクトリに配置することも設定次第で可能になっている。

この形式は、qmailで採用されているMailDir形式のフォルダ形式と同等のレイアウト(%HOME%\MailDir)をE-Post Mail Server が管理できるようになる形式になる。



書籍『E-Post Mail Server完全ガイド』ご案内